2017-06-18(Sun)

SWEET DISTANCE 12 - Cloud Birthday 2016 -

こんにちは、ももこです。

クラ誕SS12話UPします。
久し振りにもだもだクラティです(^^)
これもまた久し振りに書いたものだから、展開の繋ぎが上手くいったか不安であります……(^_^;)
ライフストリーム脱出時、クラウドとティファが揃って上昇していきますが……二人の位置が重なっただけなのかどうか分かりませんが、私にはあの時手を繋いでいたように見えたので、ここでも少しそれに触れてます。
お互い無意識のうちに繋いだ感じがしたんですが……そう見えたのはファンの欲目かな??
このライフストリームはリメイクでの再現に物凄く期待しているシーンの一つです(*^_^*)
クラウドの独白が感情豊かな声付きで聴けるんだよ……楽しみ過ぎる……!!!
CCでも魔晄炉のシーンはありましたがクラウド視点ではなかったので……リメイク本編の櫻井さんの演技期待してます+゚。*(*´∀`*)*。゚+
もうこのライフストリームはクラウドからティファへの告白シーンと言っても過言じゃないと思ってます(*´∀`人 ♪

それではまた来ますね!
拍手&閲覧ありがとうございました(*^_^*)
後で見直し入れたらまたお知らせしますね~(^^)

【Warning!】クラ誕SS第12話です。ティファ視点。ティファの独白みたいな感じです。後半にエアリス要素入ります。苦手な方はご注意下さい。続きます。






SWEET DISTANCE 12




あなたの声に導かれて、私は本当のあなたの元へと辿り着く事が出来た。

そこで見たあなたの真実………本当に驚いた。

まさか、五年前のあの時、一緒に居てくれてたなんて………約束通り、私を助けに来てくれていたなんて。



『……来てくれたのね。……約束、守ってくれたのね!ピンチの時に ちゃんと来てくれたんだ!』

『ごめん……行くのが……少し遅れた……』

『いいのよ……クラウド』



言葉では言い表せないくらい………本当に本当に嬉しかったのよ。

ああ私、クラウドを好きになって良かったって………心から想えたの。




そして………。




あなたの気持ちも………びっくりした。




『認めてほしい……? ……誰に?』

『……誰に、だって? ……わかるだろ? ……ティファに……だよ』



まさか、あの星空の約束に、あなたのそんな気持ちがあったなんて……。



───嬉しかった……!




「……っ、」

想い出の中の感情が一気に込み上げてきて、どうしようもない程に目頭が熱くなった。
咄嗟に、立てた膝に顔を突っ伏してそれを隠した。
じんわりと濡れる目元をぎゅっと瞑り、震えそうになる喉を必死で堪える。

「………、……」

詰まる呼吸をゆっくりと受け流し、肩で深呼吸しながら整える。
俯せたその隙間からちらりと目線を流せば、先程と変わらないままのクラウドの背中が見えた。
それにほっとしながら、再び顔を俯せて大きく息を吐いた。


「………」

落ち着いてきた感情の波を閉じた瞼の裏で感じながら、指先に伝わる温もりを想う。


………クラウドは……覚えてるかな……?


"あの時"───。




『帰ろう、クラウド。みんなのところへ……』

『ああ、そうだな……。帰ろう、ティファ。一緒に……』




あの時、ライフストリームの海を昇っていく時───あなたと私の指が触れて………掌が重なって。

あなたの手が私を包んだ。

私を引いてくれるあなたの手は、いつものあなたらしく力強くて………でも、とっても温かくて……優しくて。


………このままずっと……こうしていられたらいいのに…って………思ってた。



(クラウドは覚えてないって言うかもしれないけど……ね)


小さく笑いながら空気を撫でるように指先をふっと動かす。
纏う温もりが柔らかに揺れた。




(………でも───)


「………」

遊ばせた指先を止め、きゅっと握る。
顔を浮かせ、そっとクラウドを見た。

眼に映るのは、ブランケットに包まれるあなたの背中。
風に靡く布の中で、金色の髪と鍛えられた肩が覗く。
それは私にとって、見慣れたクラウドの姿───。


(ううん、違う……)


首を振る。




違う。


見慣れていたのは、それだけじゃない。





彼の……クラウドの隣には、いつも"彼女"がいた。




(エアリス……)




想い出の中の光景が拡がる。





『クラウド、お疲れ様!怪我、しなかった?』
『俺は大丈夫だ。エアリス、あんたこそ大丈夫か?怪我は?』
『わたしも、だいじょぶ。クラウド、ちゃんと守ってくれたもん。すごく、カッコよかった』
『それは……俺は、あんたの』
『"アンタのボディーガードだからな"、でしょ?はいはい。照れない、照れない』
『俺は、別に』
『ふふっ』



クラウドの隣に寄り添うエアリス。

彼の傍にはいつだって、あなたの花のような笑顔があった。

一つの違和感も感じさせないくらい、それはとても自然な光景で………旅の間ずっと、私達の中で当たり前の日常になっていた。



『ね、クラウド』
『なんだ?』
『いつも守ってくれて、ほんとに、ありがとう』
『……、別に』
『報酬、上乗せしておくね』
『なら、倍増しで頼むよ』
『オッケーです♪その代わり、エスコート、ちゃんとしてね。女の子に恥かかせちゃ、やーよ?』
『分かったよ。全く……あんたには敵わないな』
『ふふっ』




どんな時でも柔らかに弾むあなたの笑顔に、クラウドの表情も同じように変化していった。

他のメンバーには滅多に崩さないその表情を、あなたは意図も簡単に変える事が出来た。

それは、あなただけが使える魔法のようで………。


あなたがいたから……彼は笑顔を取り戻していったのよ。





「………」



そっと、指を引き抜いた。

温かな空気がすっと抜ける。





───ねえ、クラウド。

五年前………確かにあなたは私を想ってくれていたのかもしれない。

でも………その気持ちは、そのままの姿で今もあなたの中にあるのかな。

エアリスと出逢って………あなたの中で、何かが変わっていたりしないのかな。

あなたの隣を、あんなに自然に寄り添う事の出来る彼女との想い出は───あなたの中で、どんなに大きくなっているんだろう。




………私は今も、あなたの中にいるのかな。






一際強い風に煽られ、ブランケットの裾がふわりと捲れた。


そこに見えた、彼の背中に問う。





ねえ、クラウド───教えて欲しいよ。





「……、……クラウドは……」




今───この瞬間。





彼女を───エアリスを。





「……クラウドは……」





………私を………。







「……どう……思ってるの……?」






Next...SWEET DISTANCE 13




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