七つ星 -NANATSUBOSHI-

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Your Heart 18

こんにちは、ももこです。

本編SS第18話、前半だけですがUPします。
久しぶりの更新です~書けた~嬉しい~+゚。*(*´∀`*)*。゚+
これ、最後に更新したの7月ですわ……またしても随分開いたなあ(^_^;)
一つの物語を完結させる前に違う萌えが生まれてきて、結果タコ足連載になるのはどのジャンルでも毎回の事です(^_^;)
本当は心理テストSSをちまちまと書いてたんですが、今日はどうやら本編に萌えが来たみたいなので勝手にこっちにしました。
本編前半のクラウドの絶妙なクールさが好き(* ´ ▽ ` *)
クールなんだけど、ところどころで優しさが滲み出ているのが乙女心を擽ります(*´∀`人 ♪
今回もエアリス視点ですが、クラエア要素はそこまで無いつもり……全く無いと言い切れないのは、人によって地雷の限度が違うからです(^_^;)
二人きりでいるだけで地雷に思う方ももしかしたらいらっしゃる??
私はⅦに関してはNLBL問わず全くと言っていいほど地雷無いので、そこら辺の判断が非常に難しい(^_^;)
まあ、毎回注意書きはしてありますから、少しでも不安があったらご注意下さいませ~(^-^)/
後半は今度のお休みにでも書きたいと思います。
見直ししてないので近いうちに修正入れると思います。

それではまた来ますね!
拍手&閲覧ありがとうございました(*^_^*)

【Warning!】本編SS第18話です。前半のみ。引き続きエアリス視点。クラエア要素は無いつもりですがエアリス→クラウド入ります。苦手な方はご注意下さい。続きます。2018/3/26加筆修正&後半UP。








Your Heart 18





「そんな事より医者を探してる。バレット、心当たりは無いか?」

幾分落ち着きを取り戻したバレットに向かい、クラウドが首を傾げた。

「心当たりっつったってよ……オレも初めて来る町だからな」

その言葉にクラウドの表情が僅かに曇る。

「クラウド、お医者さん、見つからないの?」
「ああ。少なくとも、ここに来るまでには無かった」
「マジ~?」
「もう少し探してみるか…」

そう言って小さな溜息を吐くクラウドを見るなり、バレットが宿の方へと足を向けた。

「バレット?」
「ちょっと待ってろ。中で聞いてくるからよ」
「頼む」

クラウドが頷く。
それを合図に、足早に宿の奥へと入って行った。



暫くして、中からバレットが出てきた。

「バレット!どうだった?」
「ほらよ」

ユフィと二人で彼に駆け寄ると、一枚の小さな紙切れを見せてくれた。

「これが医者ん家の地図だ。町外れの丘の上に建ってるってよ。ちいとばかし歩くらしいが」
「丘の上、ね。ありがと、バレット」

バレットから地図を受け取り、クラウドの所へ持っていく。
両手が使えない彼が見易いようにその真正面に翳し、ユフィと二人で左右から覗き込んだ。

「見て、クラウド」
「ああ。……成る程な」

中身を確認し、クラウドが頷きながら顔を上げる。

「どの辺?」
「ここからもっと北へ向かった所みたいだ」
「どのくらい、歩くのかな?」
「聞いた話じゃそう遠くは無いらしい。急いで行けば10分くらいだそうだぜ」

わたし達の会話を傍で聞いていたバレットが向こうの小道を指す。
その先を眼で追えば、遠くに細い石階段が見えた。
階段の向こう側は緩やかな傾斜になっていて、簡素な街灯が淡く足元を照らしていた。
ここからでは見えないけれど、その奥に小さな病院があるらしい。

「バレット達はここで休んでいてくれ。医者が見つかれば後は俺一人でいい」
「え、でも……」
「なんだかさ~」

ユフィと二人で顔を見合わせる。

「なに言ってんだ。オレも行くぜ!」

バレットがドン、と拳を胸に当てた。
それを見て、クラウドが小さな溜息を吐いた。

「こんな大所帯でいたら目立つ。バレット、アンタは特にだ。まだ神羅が近くにいないとも限らないからな」
「ぐっ…」
「それに今度は空腹で倒れられても困る」

言いながらユフィの方を顎でしゃくると、途端に彼女のお腹から可愛らしい音が聴こえた。

「ほらな」
「なっ、なんだよ!仕方ないじゃん、勝手に鳴るんだよ!」

慌ててそこを両手で隠し、顔を赤くするユフィ。

「いいからお前も行ってこい。後は任せておけ」
「そ、そう?そんじゃアタシは遠慮なく~」

それでも、クラウドの言葉に待ってましたとばかりに足取りは軽く、殆ど駆け足になってそのまま宿の奥へと入っていった。

「すごい、勢い。よっぽどお腹、空いてたのね」
「みたいだな」

残されたクラウドと二人で苦笑する。
そんなわたし達を横目に、苦虫を噛み潰したようなバレットが声を上げた。

「チッ……わあったよ!しっかりティファを医者に連れてけよ。王子様気取りの元ソルジャーさんよ!」

そう言うなり、大きな身体を怒らせて宿の方へと向かって行く。
バンッと派手な音を立てて扉が閉まった。

「ドア、壊れてない?」
「さあな。そうなったらバレットのヘソクリで弁償してもらおう」
「バレット、ヘソクリしてるの!?」

意外なバレットの秘密に驚く。

「マリンの学費だそうだが」
「マリンちゃんの?ふ~ん、そうなんだ」

少し前、ミッドガルで初めて出会った幼い彼の愛娘を思い出した。


ティファのお店で一人お留守番をしていたマリンちゃん。

『あなたが、マリンちゃん?』
『おねえちゃん、だあれ?』
『わたし、エアリス。ティファのお友達。ティファに頼まれて、あなたをお迎えに来たの』
『ティファ?』

初対面のわたしを見て、最初はびっくりしていたけど。

『マリンちゃん、ここを抜けたら、もうすぐ私のお家に着くわ。お花畑があるから、お父さんが迎えに来るまで、一緒に遊びましょ』
『うん!クラウドのお花もあるかな~?』
『クラウド?マリンちゃん、クラウド、知ってるの?』
『うん。クラウド、ティファの"おさななじみ"なんだよ』

そこでマリンちゃんもクラウドと面識があることが判って……クラウドのこと、色々教えてもらった。

結局、途中で待ち伏せしていたツォンに捕まってしまって、マリンちゃんとは離ればなれになってしまったけど。

(マリンちゃん、元気にしてるかな)

とても明るくて素直なマリンちゃん。
それはきっと、周りの大人たちに愛され大切に育てられて来たから。
ティファはもちろん、アバランチのメンバーやスラムの人たち……それに父親であるバレット。

(ちょっと、乱暴だけど……バレットはちゃんと、良いお父さん、ね)


「あんなのが父親だと苦労するんじゃないか」
「ふふっ。きっと、しっかり者になるね」

溜息を吐きながら呆れたように言うクラウドに、小さく笑った。


「俺はもう行くから、エアリスも皆と一緒にここにいてくれ。疲れただろ」

慎重にティファを抱え直しながらクラウドが言う。

「ん~、そんなこと、ないけど……」

頬にかかる髪の毛を軽く払う指先を眼で追う。
指先がそこを離れても、彼の瞳は腕の中を捉えたまま。

「………ね、クラウド」

ほんの少し、彼の傍に寄りながらその顔を覗き込むように身体を傾いだ。
瞬き一つ、夜を集めた空色が、わたしを捉える。


「エアリス?」


実際疲れているけれど、まだ動けない程じゃない。

お腹もそんなに空いていない。

ティファも心配。


それに……。





「お医者さんのとこ、一緒に行っちゃ、ダメ?」





もっと、クラウドと一緒にいたい。





「駄目だ」
「…!」

はっきりとした否定がクラウドの口から発せられ、思わずはっと見上げた。
いつもの彼なら、わたしがお願いすると文句を言いつつ最後はちゃんときいてくれる。
それなのに、今は確かな意思を持って首を横に振っている。
予想外の展開にショックを受けつつ、それでも諦めきれないわたしはもう少し強請ってみる事にした。

「え~?どうして?いいじゃない。わたしだって、ティファが心配!」

腰に手を当て、軽く頬を膨らませてみる。
それを見て、クラウドが小さな溜息を吐いた。

「エアリス、今日は戦闘もあったしここまで来るのに相当きつかった筈だ。医者から何時戻れるかもティファ次第で判らないだろ。俺は大丈夫だが、あんたは体力的に無理だ」
「それは、そうだけど」
「頼むから、大人しくユフィ達と休んでいてくれ。なるべく早く戻るようにするから」
「……分かったわ」

頑として譲らないクラウドに、仕方なく腰の手を降ろした。
きっと、これ以上粘っても彼の意思は変わらない。
わたしに対して何時に無く強い姿勢のクラウド。
その理由が何となく解っているから、余計に最後の悪あがきをしてみたくなった。
クラウドから離れて宿の方へとくるりと向ける。

「じゃあ、わたし、みんなと居るけど」

一歩足を踏み出しながら、後ろを振り向いた。

「クラウドが帰ってくるまで、寝ないで、ず~~~っと、待ってるね」
「は!?」

やっとクラウドの顔色が変わる。
わたしの言葉にぽかんと立ち尽くす彼を見て、してやったりと心の中で舌を出した。

「ちょっと待て、エアリス!」
「ウソ。ちゃんと、お休みします。夜更かしは、お肌の大敵、なんですからね」
「……勘弁してくれ」

疲れたようにぐったりと肩を落とすクラウドに、にこりと笑って宿の扉を潜り抜ける。

「エアリス!こっちこっちー!」

中に入った途端、酒場特有の賑やかさと共に、元気な声が奥のテーブルから聴こえてきた。

「は~い、いま、いきま~す」

みんなが待つ場所へ、笑顔で手を振り返す。

(………)

ほんの少しだけ寂しく思うのは、そこに彼が居ないと解っているから……?














結局、クラウドが戻って来たのは翌日のお昼過ぎ。



わたしはちっとも眠れなかった。




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