2016-01-31(Sun)
Your Heart 4
こんにちは、ももこです。
SSの四話目を書いたのでUPします(^^)
今回は書きたかった本題の先端にやっと一歩踏み込んだ感じです。
本編前半のクラティ、ももこ視点はこんな感じでした。
エアリス→←クラウド(?)←ティファ(?)みたいな。
クラウドが何気にエアリス寄りというか…う~ん、私の選択肢がそうだったからでしょうか(^_^;)
本編のデートイベントはエアリスでした。
ティファVer.は攻略本で初めて知ったので、それまではエアリスとくっつくんだと思っていました。
ところがどっこい……Disc2に入り、ティファに入れ込んだらもうクラティが可愛くて可愛くて仕方なくなっていたという…(^_^;)
でも、何だかデートイベントはエアリスがしっくりくるので、選択肢はあまり変えてません。
もちろんティファVer.も何回か見ましたが、先入観からかティファの性格上、いきなりクラウドを呼び出してデートはしない気がします…あくまで個人的観点ですが(^_^;)
でもBGMの"花火に消された言葉"はそのままの意味でティファデートのことだと思ってます(*^_^*)
中途半端なところで終わってますが、近いうちに続きを書いてUPしたいと思います(^^)
あ、それから!
今回、ケット・シーが喋りますが、東北出身の私は関西弁がよく分からない(>_<)
書いてあるのは多少聞きかじった程度の"関西風"ですので、本場の方にはおかしく感じると思います…すみません~~~(ノ_<)
それではまた来ますね!
拍手&閲覧ありがとうございました~(*^_^*)
そして最後にもう一度!
Ⅶ19歳おめでとう~~~いつまでも愛してる~~~☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆
【Warning!】"Your Heart 3"の続きです。原作沿いのティファ視点。今回はクラエア要素が少し入りますので、苦手な方は十分ご注意下さい。続きます。
Your Heart 4
「さっきから何してる。三人とも遅れてるぞ」
決して大きくはないけれど、良く通る声が私たちを呼んだ。
そこに僅かな苛立ちが含まれていることで、いつの間にか彼との距離が随分と開いていることに気が付く。
「あ、ごめんなさい!」
慌てて返事を返すと、溜め息を吐いたのか、その肩が大きく揺れて両腕が組まれた。
片足で地面をトントンと叩き付けながら、呆れたような眼差しでじっとこちらを見据えている。
「怒られちゃった、ね」
「早く行きましょう」
「うへ~おなか減った~」
これ以上遅れないように一斉に早足を作る。
すると、少しの間を置いて、大剣を背負った背がすっと向けられた。
そのまますぐに歩き出したクラウドを追いながら、三人でこっそり顔を見合わせる。
「…相っ変わらず感じ悪~。アイツ、何イラついてんの?」
隣にいるユフィがおもむろに顔を顰め文句を言う。
その呟きに、そういえば、と思い出す。
…今日のクラウド、朝からあまり機嫌が良くない。
普段から表情を緩めないから分かり辛いけど、その分ちょっとした態度や仕草がそれを教えてくれる。
腕を組んで片足を地面にトントンする癖───彼が苛立っている証拠。
それが今日は度々見受けられた。
でも………その理由は、何となく分かってる。
「きっと、戦闘で疲れているのよ。それに、今日は私たちがメンバーだったから」
「どういうこと?」
今度はエアリスが眉を寄せた。
今日のメインメンバーはクラウドとエアリス、ユフィ、私。
他の皆は別ルートで目的の町で合流することになっていた。
旅のメンバーは今のところ全部で9人。
旅を始めた頃より随分大所帯になってしまって、このままだと神羅の目にも、先々で徘徊するモンスターにも見つかりやすくなってしまう。
だから普段は、リーダーであるクラウドの指示の下、何組かに分かれて行動することが多いんだけど…。
「クラウドのチーム、最初はエアリスとユフィだけだったでしょ?」
「そうね…でも」
「うん…」
今日のクラウドのいるメインチームは、エアリスとユフィの二人だった。
エアリスは神羅から狙われていてクラウドがボディーガードを請け負っていたし、ユフィはウータイのマテリア騒動が原因でしばらくクラウドの監視下に置く必要があったから。
だから本当は、今まで通りしばらくこの三人の固定チームになる予定だった。
…私だって、そうなるのは当然だと思ってた。
『よお、リーダーさんよ。毎回これじゃ…姉ちゃん、可哀想じゃねえのか?』
そう言ったのは、最近仲間になったばかりのシド。
朝のミーティング中、全員で集まった宿屋のロビーの隅でエアリスとユフィと一緒に談笑していたところを指差され、皆の視線が一斉に集まる。
『えっ…?な、何?何の話?』
突然の出来事に、呆然としたまま向けられる視線をオロオロと見返すしかない。
『チーム編成のこと、じゃない?』
『え?』
同じく周りに視線を彷徨わせていたエアリスが、耳元で小さく囁いた。
(チーム編成…?どういうこと?)
話の中心は自分のことだと分かったけれど、シドの言った言葉の意味を理解出来ないまま、チラリとクラウドの方に目線を向けた。
『…それは、どういう意味だ?』
そこには怪訝な表情をシドに向けているクラウド。
シドの言葉の意味を図りかねているようだった。
今度は皆の視線がそっちへと向く。
『どうもこうもねえよ。…こう何日も姉ちゃんだけ仲間外れってのは、どうなんだと思ったんだよ』
『仲間外れ?』
『ああ。他の皆とも話してたんだがよ』
ちらりとシドが視線を寄越す。
『毎回毎回、男連中に女一人ってのは…ちと、可哀想じゃねえのか?姉ちゃんだって他の姉ちゃんたちと話したいだろうがよ』
なあ、と、シドがこっちに向けて首を傾ける。
『少しはそっちの組にも入れてやったらどうなんだ?』
『シド!私なら大丈夫だよ?そんなこと、気にしてないんだから!』
ようやくシドの言いたいことが理解出来た途端、思わず口が動いた。
クラウドが何か言いかけたみたいに口を開けたのが見えたけれど、見ないふりで誤魔化した。
『ありがとう、シド。でも、本当に全然気にしてないんだから。それに、人数が多い方が楽しいじゃない』
『でもよ…』
シドの言いたいことは分かる。
……私だって本当は、エアリスやユフィたちともっと色んなお喋りがしたい。
ミッドガルに来てから今まで同世代の女の子は周りにいなかったから…やっと出来た友達だから。
でも、私のせいで皆の雰囲気が悪くなるのは避けたかった。
(それに……クラウドは)
だから、何とかして話題を誤魔化す方法を考える。
『クラウドだって、いつもちゃんと全体を考えて決めてくれるんだから。シド、心配しすぎ』
ね?と精一杯の笑顔をクラウドに向けた。
『……、そういうことだ』
(………)
一瞬の間を置いて、彼の口からぽつりと零れる言葉。
それよりも、さり気なく逸らされた視線の方に言葉が詰った。
───最近、いつもそう。
クラウドは、私を避けてる。
私が彼にそうするように、クラウドも私に不信感を持ってる。
そうさせたのは私自身だということも、分かってる。
私が彼の瞳を見ないから。
逸らして、黙って、嘘笑いを見せるから。
彼は全部見抜いてる。
そうなることが分かっていて、それでも本心は明かせない。
彼が、いくら傷ついた瞳を向けようとも。
だからこうなったの。
これは、自業自得よ。
でも………やっぱり。
(寂しいよ……)
クラウドは今、なんて思っているんだろう。
最近、まともに彼と話していない自分に気が付いて、小さく小さく息を吐いた。
『………、あの~一つよろしいでっか?』
重苦しい雰囲気の中、今まで黙って聞いていたケット・シーが口を開いた。
『ボクが口を出すのもアレなんやけど~一応、オスっちゅう設定なもんで。仮にティファはんやクラウドはんが良くても、一緒にいるボクらの気持ちも考えてほしいんや。ボクたちかて、ホンマは毎日ようさん気つこうてますん。クラウドはん、もう少し何とかならんもんやろか』
『私、そんな…。ごめんなさい、ケット・シー…』
『はわわっ!ティファはん、何もそんな、謝らんでいいんや…しもた~困ったなあ』
『皆も、本当に…』
ケット・シーの言葉が胸に突き刺さった。
自分の気持ちだけで精一杯だったことに気付き、皆の顔をまともに見られなくなる。
ケット・シーがオロオロとしながら俯く私を慰めてくれる。
それが余計に申し訳なくて情けなかった。
『ティファ、大丈夫?』
隣から優しい声がして、目線を上げる。
エアリスが困ったように眉を下げながら優しく髪を撫でてくれた。
『わたし、誰かと交代しても、いいけど…』
『エアリス、あんたは駄目だ』
エアリスの声に被さるように、凛とした声がそれを即座に否定した。
顔を上げて、そこに映った眼差しにドキリとする。
(久しぶりに……見た気がする。クラウドの───)
『あんたは俺の傍にいてくれ』
『でも…』
『俺はあんたのボディーガードだからな。俺のいない間にまたどこかにいなくなったら…俺が困る』
彼女に向けられる、碧い瞳。
静かに響く声に乗せ、穏やかなそれは逸らされることはなかった。
Next...
SSの四話目を書いたのでUPします(^^)
今回は書きたかった本題の先端にやっと一歩踏み込んだ感じです。
本編前半のクラティ、ももこ視点はこんな感じでした。
エアリス→←クラウド(?)←ティファ(?)みたいな。
クラウドが何気にエアリス寄りというか…う~ん、私の選択肢がそうだったからでしょうか(^_^;)
本編のデートイベントはエアリスでした。
ティファVer.は攻略本で初めて知ったので、それまではエアリスとくっつくんだと思っていました。
ところがどっこい……Disc2に入り、ティファに入れ込んだらもうクラティが可愛くて可愛くて仕方なくなっていたという…(^_^;)
でも、何だかデートイベントはエアリスがしっくりくるので、選択肢はあまり変えてません。
もちろんティファVer.も何回か見ましたが、先入観からかティファの性格上、いきなりクラウドを呼び出してデートはしない気がします…あくまで個人的観点ですが(^_^;)
でもBGMの"花火に消された言葉"はそのままの意味でティファデートのことだと思ってます(*^_^*)
中途半端なところで終わってますが、近いうちに続きを書いてUPしたいと思います(^^)
あ、それから!
今回、ケット・シーが喋りますが、東北出身の私は関西弁がよく分からない(>_<)
書いてあるのは多少聞きかじった程度の"関西風"ですので、本場の方にはおかしく感じると思います…すみません~~~(ノ_<)
それではまた来ますね!
拍手&閲覧ありがとうございました~(*^_^*)
そして最後にもう一度!
Ⅶ19歳おめでとう~~~いつまでも愛してる~~~☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆
【Warning!】"Your Heart 3"の続きです。原作沿いのティファ視点。今回はクラエア要素が少し入りますので、苦手な方は十分ご注意下さい。続きます。
Your Heart 4
「さっきから何してる。三人とも遅れてるぞ」
決して大きくはないけれど、良く通る声が私たちを呼んだ。
そこに僅かな苛立ちが含まれていることで、いつの間にか彼との距離が随分と開いていることに気が付く。
「あ、ごめんなさい!」
慌てて返事を返すと、溜め息を吐いたのか、その肩が大きく揺れて両腕が組まれた。
片足で地面をトントンと叩き付けながら、呆れたような眼差しでじっとこちらを見据えている。
「怒られちゃった、ね」
「早く行きましょう」
「うへ~おなか減った~」
これ以上遅れないように一斉に早足を作る。
すると、少しの間を置いて、大剣を背負った背がすっと向けられた。
そのまますぐに歩き出したクラウドを追いながら、三人でこっそり顔を見合わせる。
「…相っ変わらず感じ悪~。アイツ、何イラついてんの?」
隣にいるユフィがおもむろに顔を顰め文句を言う。
その呟きに、そういえば、と思い出す。
…今日のクラウド、朝からあまり機嫌が良くない。
普段から表情を緩めないから分かり辛いけど、その分ちょっとした態度や仕草がそれを教えてくれる。
腕を組んで片足を地面にトントンする癖───彼が苛立っている証拠。
それが今日は度々見受けられた。
でも………その理由は、何となく分かってる。
「きっと、戦闘で疲れているのよ。それに、今日は私たちがメンバーだったから」
「どういうこと?」
今度はエアリスが眉を寄せた。
今日のメインメンバーはクラウドとエアリス、ユフィ、私。
他の皆は別ルートで目的の町で合流することになっていた。
旅のメンバーは今のところ全部で9人。
旅を始めた頃より随分大所帯になってしまって、このままだと神羅の目にも、先々で徘徊するモンスターにも見つかりやすくなってしまう。
だから普段は、リーダーであるクラウドの指示の下、何組かに分かれて行動することが多いんだけど…。
「クラウドのチーム、最初はエアリスとユフィだけだったでしょ?」
「そうね…でも」
「うん…」
今日のクラウドのいるメインチームは、エアリスとユフィの二人だった。
エアリスは神羅から狙われていてクラウドがボディーガードを請け負っていたし、ユフィはウータイのマテリア騒動が原因でしばらくクラウドの監視下に置く必要があったから。
だから本当は、今まで通りしばらくこの三人の固定チームになる予定だった。
…私だって、そうなるのは当然だと思ってた。
『よお、リーダーさんよ。毎回これじゃ…姉ちゃん、可哀想じゃねえのか?』
そう言ったのは、最近仲間になったばかりのシド。
朝のミーティング中、全員で集まった宿屋のロビーの隅でエアリスとユフィと一緒に談笑していたところを指差され、皆の視線が一斉に集まる。
『えっ…?な、何?何の話?』
突然の出来事に、呆然としたまま向けられる視線をオロオロと見返すしかない。
『チーム編成のこと、じゃない?』
『え?』
同じく周りに視線を彷徨わせていたエアリスが、耳元で小さく囁いた。
(チーム編成…?どういうこと?)
話の中心は自分のことだと分かったけれど、シドの言った言葉の意味を理解出来ないまま、チラリとクラウドの方に目線を向けた。
『…それは、どういう意味だ?』
そこには怪訝な表情をシドに向けているクラウド。
シドの言葉の意味を図りかねているようだった。
今度は皆の視線がそっちへと向く。
『どうもこうもねえよ。…こう何日も姉ちゃんだけ仲間外れってのは、どうなんだと思ったんだよ』
『仲間外れ?』
『ああ。他の皆とも話してたんだがよ』
ちらりとシドが視線を寄越す。
『毎回毎回、男連中に女一人ってのは…ちと、可哀想じゃねえのか?姉ちゃんだって他の姉ちゃんたちと話したいだろうがよ』
なあ、と、シドがこっちに向けて首を傾ける。
『少しはそっちの組にも入れてやったらどうなんだ?』
『シド!私なら大丈夫だよ?そんなこと、気にしてないんだから!』
ようやくシドの言いたいことが理解出来た途端、思わず口が動いた。
クラウドが何か言いかけたみたいに口を開けたのが見えたけれど、見ないふりで誤魔化した。
『ありがとう、シド。でも、本当に全然気にしてないんだから。それに、人数が多い方が楽しいじゃない』
『でもよ…』
シドの言いたいことは分かる。
……私だって本当は、エアリスやユフィたちともっと色んなお喋りがしたい。
ミッドガルに来てから今まで同世代の女の子は周りにいなかったから…やっと出来た友達だから。
でも、私のせいで皆の雰囲気が悪くなるのは避けたかった。
(それに……クラウドは)
だから、何とかして話題を誤魔化す方法を考える。
『クラウドだって、いつもちゃんと全体を考えて決めてくれるんだから。シド、心配しすぎ』
ね?と精一杯の笑顔をクラウドに向けた。
『……、そういうことだ』
(………)
一瞬の間を置いて、彼の口からぽつりと零れる言葉。
それよりも、さり気なく逸らされた視線の方に言葉が詰った。
───最近、いつもそう。
クラウドは、私を避けてる。
私が彼にそうするように、クラウドも私に不信感を持ってる。
そうさせたのは私自身だということも、分かってる。
私が彼の瞳を見ないから。
逸らして、黙って、嘘笑いを見せるから。
彼は全部見抜いてる。
そうなることが分かっていて、それでも本心は明かせない。
彼が、いくら傷ついた瞳を向けようとも。
だからこうなったの。
これは、自業自得よ。
でも………やっぱり。
(寂しいよ……)
クラウドは今、なんて思っているんだろう。
最近、まともに彼と話していない自分に気が付いて、小さく小さく息を吐いた。
『………、あの~一つよろしいでっか?』
重苦しい雰囲気の中、今まで黙って聞いていたケット・シーが口を開いた。
『ボクが口を出すのもアレなんやけど~一応、オスっちゅう設定なもんで。仮にティファはんやクラウドはんが良くても、一緒にいるボクらの気持ちも考えてほしいんや。ボクたちかて、ホンマは毎日ようさん気つこうてますん。クラウドはん、もう少し何とかならんもんやろか』
『私、そんな…。ごめんなさい、ケット・シー…』
『はわわっ!ティファはん、何もそんな、謝らんでいいんや…しもた~困ったなあ』
『皆も、本当に…』
ケット・シーの言葉が胸に突き刺さった。
自分の気持ちだけで精一杯だったことに気付き、皆の顔をまともに見られなくなる。
ケット・シーがオロオロとしながら俯く私を慰めてくれる。
それが余計に申し訳なくて情けなかった。
『ティファ、大丈夫?』
隣から優しい声がして、目線を上げる。
エアリスが困ったように眉を下げながら優しく髪を撫でてくれた。
『わたし、誰かと交代しても、いいけど…』
『エアリス、あんたは駄目だ』
エアリスの声に被さるように、凛とした声がそれを即座に否定した。
顔を上げて、そこに映った眼差しにドキリとする。
(久しぶりに……見た気がする。クラウドの───)
『あんたは俺の傍にいてくれ』
『でも…』
『俺はあんたのボディーガードだからな。俺のいない間にまたどこかにいなくなったら…俺が困る』
彼女に向けられる、碧い瞳。
静かに響く声に乗せ、穏やかなそれは逸らされることはなかった。
Next...
