INVISIBLE STARS 42018-04-17 Tue 00:45
こんにちは、ももこです。
大変遅くなりましたが、公式小説ティファ篇SS(ダークSS)の4話目をUPします。 超久し振りに更新した~最後にUPしてからもう少しで一年経っちゃう所だった(^_^;) 時間が経っちゃうと書き始めの勢いとか感情とか思い出すのに大変苦労しますヽ( ̄д ̄;)ノ 雰囲気壊さずに書けたか超不安ですが、頑張って書いたので見てやって下さい(^_^;) あ、今回も勿論暗いのでご注意ですよ~(ノ_<) 超デリケートなティファ篇の行間を自分なりに妄想していますので、皆様の解釈と違ったらすみません( ノД`) デリケート過ぎて書いててめっちゃ気分が落ち込む……けど、こういう切ないの大好きです(ノ´▽`*) それではまた来ますね! 拍手&閲覧ありがとうございました(*^_^*) 【Warning!】ダークSS第4話です。ティファ視点。「だったら部屋で飲んでよ!」の続きです。かなり妄想入ってます(^_^;)そしていつものごとくティファが悶々として可哀想です(ノ_<)続きます。 INVISIBLE STARS 4 クラウドが居なくなった空間でひとしきり泣いた後、熱いシャワーで気分を落ち着けてから自分の部屋へ向かった。 あれから随分時間が経ってしまった。 気が付けば、時計は真夜中を大きく過ぎた時刻を示していた。 (いい加減、寝ないと……) ドアを開けようとして───手が止まった。 クラウドとは暫く前から寝室を共にしている。 もし、彼がまだ起きていたら……? (あんな言葉で追い出しておいて………どんな顔で向かえばいいの?) 「……馬鹿ね」 心に過ぎった自分の言葉に、小さく首を振る。 そんな事───ちゃんと謝るべきだと解っていた。 私の言いように、クラウドは腹を立てているかもしれない………ううん、きっとそう。 冷静になって考えれば、彼だって一人で考え事をしたい時もあるでしょう。 彼女の───エアリスの事なら尚更だわ。 それなのに、私が勝手にお節介をしたのだから、非があるのは私の方。 さっきは言い過ぎたと素直に謝って、彼から必要とされれば手を差し伸べたら良いのよ。 そうすれば───クラウドは優しいもの、きっと許してくれる。 ごめんなさいのキスをして、早く仲直りしよう。 (クラウド……) 幾ばくの緊張を従え、もう一度ドアに手を掛ける。 不意に。 「………」 何となく、隣にあるクラウドの仕事部屋に眼を向けた。 ドアの隙間からうっすらと、微かな明かりが漏れている。 この時間、滅多に点いている事のない明かりが。 (……そっか) その瞬間、解った。 クラウドは、本当に一人になりたいんだ。 「───」 そう納得した途端、微かな安堵と共にとてつもない虚無感が襲ってきた。 今の彼は、私を完全に拒絶している。 「……っ」 改めて思い知った現実に、乾いた筈の涙腺がまた緩みそうになって、慌てて息を大きく吸い込み堪えた。 今度は遠慮無しにドアノブを捻る。 途端に眼の前に広がる暗闇に一瞬足が竦む。 それでも自身の身体を滑り込ませ、ドアを閉めた。 暗闇の中、明かりを点けるのも億劫になり、そのまま夜目を頼りにベッドへ向かう。 「あ…っ」 トン、とベッドの端に脚が当たってよろめいた。 咄嗟に片手を出して転倒は免れたけれど、代わりに瞼の縁からポタリと零れ落ちたそれに、ついに身体に力が入らなくなっていくのが分かって───……。 「……やだ…私……」 無性に自分が情けなくなって、急いでシーツを被り眼を閉じた。 冷え切った寝具がみるみる体温を吸っていく感覚に、身体を丸めて縮こまり、抵抗する。 「寒い…」 零れた言葉が余計に冷たさを実感させる。 そして、寂しさも。 「クラウド……」 無性にクラウドの温もりが恋しくなった。 昨夜、彼の腕に包まれて眠った感覚を思い出し、丸めた身体に両腕を巻き付けてみる。 それでも、その感覚には程遠く、益々寂しさが募っていくばかりで。 「………」 そっと、シーツの裾から顔を出しドアへ向ける。 もしかしたら、クラウドが来るかもしれない───そう思って、ドアには鍵を掛けなかった。 微かな、私の希望。 再び瞼を閉ざし、けれど意識はずっとそこへと向けたまま。 そうして暫く起きていたけれど。 ───結局、朝になっても部屋のドアが開く事は無かった。 「………」 雨の音を聴きながら、一人きりの朝を迎える。 ひんやりと湿った空気の中、すっきりしない気持ちと重い身体を、無理矢理起こす。 「……っ」 寝不足の所為だろうか、軽い立ち眩みがしたけれど何とか堪えてベッドから降りた。 そして、いつものようにキッチンに立った。 「おはよう、ティファ」 「おはよう、マリン。お湯沸いてるから顔洗ってらっしゃい」 「はぁい」 いつものように、起きてきたマリンと挨拶を交わし、フライパンから目玉焼きとウィンナーをプレートに移す。 いつものように、ボウルにサラダを盛り付け、自家製のドレッシングを散らす。 いつものように、オーブンから焼けたパンを取り出し、バスケットへ並べる。 いつものように、熱い湯気の立つスープをカップへ注ぐ。 「マリンも手伝う」 「ありがとう。じゃあ、これ、テーブルに並べてくれる?」 「うん」 いつものように、マリンと二人で朝食の準備を進める。 「クラウドはまだ寝てるの?」 「そうみたいだね。昨夜も遅かったから」 「ふうん。お仕事?」 「そうみたい。……はい出来た。マリン、クラウド起こしてきて。自分の部屋に居る筈だから」 「ティファのお部屋じゃないの?」 「きっと私に気を遣ったのよ。さ、早く起きて貰わないと冷めちゃうわよ」 「はあい」 いつものように、朝が苦手なクラウドの目覚ましをマリンに任せる。 「クラウド、ちゃんと起きてってば~」 「……ん」 いつものように、二階から二人で降りてくる。 「ティファ~、クラウド、お酒くさいよ~」 「…悪い」 いつものように、クラウドが私の前に現れる。 「おはよう、クラウド」 「…おはよう」 「お水、飲む?」 「少しだけ」 いつものように、朝の挨拶を交わす。 「いただきます!」 「頂きます」 「…頂きます」 いつものように、三人で朝食を囲む。 「ね~ティファ」 「何?」 「目、どうしたの?」 「え?」 「ちょっと赤くなってる。うさぎさんみたい」 「そう?何とも無いけど……気のせいじゃない?クラウド、珈琲飲むでしょ。淹れるわね」 「……、頼む」 それは、いつもの、私達家族の日常。 「今日も遅くなる?」 「ああ…多分」 「そう」 「閉店までに戻らなかったら、先に休んでいてくれ」 「分かったわ。今日はずっと雨みたい。運転、気を付けてね」 「うん」 無理矢理作る自分の笑顔と、不自然に外される彼の視線を除いては。 「クラウドとティファがあんまり仲良しじゃないの」 そう電話口で話すマリンの言葉を聴いたのは、それから三日後の事だった。 Next... ![]() |
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