七つ星 -NANATSUBOSHI-

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Your Heart 5

こんにちは、ももこです。

SSの五話目UPします(^^)
今回はクラウドとユフィ中心だったので書いてて楽しかったです(^^)
………上手く書けているかは別ですが(^_^;)
あの二人、会話モードになると漫才みたいな掛け合いになってそう。
ユフィがボケでクラウドがツッコミ、いや、その反対も可能かも。
クラユフィは兄妹のような関係が一番萌えるな~(*^_^*)
根暗なツンデレ兄貴と小生意気で可愛い妹…好きです(*´∀`人 ♪
クラウドとユフィが口喧嘩したらどちらに軍配があがるんだろう…前半はクラウド、後半はユフィ、かな??
今回は物語前半設定なのでクラウドの勝利でしたが、Ⅶで一番口達者なのは前半のクラウドを軽く丸め込めるだけの力量を持つエアリスだと思います(*^_^*)
今回も少しクラエア要素が入りますので、苦手な方はご注意下さいませ(>_<)

ではまた来ますね!
拍手&閲覧ありがとうございました(*^_^*)

【Warning!】"Your Heart 4"の続きです。本編沿いのティファ視点。珍しくクラウドが良く喋ります(笑)今回も前回に引き続きクラエア要素が少し入りますので、苦手な方は十分にご注意下さい。続きます。






Your Heart 5



───クラウド、あんな顔…するんだね。

久しぶりに真正面から見た彼。
いつも表に出さないその色は、とても柔らかに見えた。
そして……それを見つめ返す、彼女の瞳も。

『それって、神羅ビルのこと?』
『ああ、そうだ。あの時は何とかなったが…あいつ等だって馬鹿じゃない。今度捕まったら簡単にはいかないだろう』
『……』
『だからそうなる前に…今度こそ、あんたは俺が守る』
『…うん、分かった。ありがとう、クラウド』

自然に交わることの出来る二人の視線。
間に流れる、穏やかで澄んだ空気。
今の自分には逆立ちしたって叶わない、それくらい眩しくて遠いものに思えた。
目の奥がツンとなる。

(正反対、だね)

そう導いたのは自分のはずなのに。

(何て、自分勝手)

………羨ましいって、思ってる。


情けない感傷から逃げるように顔を逸らした。


『ハイハ~イ!!だったらさ、アタシを解放してよ!』

逸らした先の耳元で、ユフィが飛び跳ねるように手を挙げた。
それまでの空気を一変するような明快な声に、少なからず救われたような気持ちになる。
ほっと息を吐きながら振り向くと、ユフィがクラウドを指差した。
それを何度も突き刺すようにして彼へ向け、それと同時に抗議の声を上げる。

『つーかさ、アタシいつまでこんなおっかない奴に睨まれてなきゃいけないワケ?もう悪さしないって言ってんのにさ~』

大きく指を振りながら、周りの皆に同意を求めるように顔をぐるりと巡らせる。

『当然だろ。お前は前科が腐る程あるからな。目を離した隙に何をしでかすか信用出来ない』
『前科!?何だよそれ!』

声を張り上げるユフィに対し、腕を組み背中を壁に凭れかけながら佇む、あくまで冷静さを欠かさないクラウドの声がロビーに響いた。
しきりに突くふりを続ける指を煩そうに目線で躱している。
やり取りを見守るメンバーの視線も、その間の一点に集まっていく。
引き結ばれたクラウドの唇が動き、ワザと聞こえるような大きな溜め息が漏れた。
それから一瞬の間を置いて、それが静かな声に変わっていった。

『忘れたとは言わせない。ユフィ、お前は…』

魔晄に染まる二つの瞳が細く眇められ、圧倒的な威圧感を持って目の前の少女に向けられる。
ごくり、と息を呑む音が細い喉から聞こえた。

それを見下ろすように冷めた瞳で睨みつける、彼の言うユフィの前科、それは。

『まずはジュノンエリア。何の前触れもなくいきなり初対面の俺たちを襲ってきた挙句、あっさり負けたと思ったら逆切れし、勝手な理屈を喚き散らすお前に何度ギルを盗み取られたか。計4回、総額1400ギル以上だ。ただでさえカツカツだった資金は簡単に底を尽き、その度に俺たちは資金稼ぎに追われ、セフィロスの目撃情報を得て急がなければならなかったはずが余計な消耗と足止めを食らわされた。しかも仲間になると嘘と吐き、偽のセーブポイントまで用意するという悪質極まりない方法で俺たちを罠にかけたな』
『うっ…それは…』

呻き声を上げ狼狽えるユフィ。

『まだあるぞ』

それでも鋭い眼光はそのままに、いつになく饒舌なクラウドの口は止まらない。

『次にロケット村から脱出した後だ。俺たちに土地勘が無いことを利用し神羅の待ち受けるウータイまで誘導したのもお前だったな。しかも自分はさっさとその場から逃げ出した挙句手持ちのマテリアを根こそぎ奪ってトンズラだ。そのお蔭であの後どれだけ苦労したか分かってるのか。お前が案内すると言ったから付いていったがどこまで行っても荒れ地続きの未開の地。おまけにモンスターには嫌という程遭遇しても小さな町一つ見つからない。当然俺たちの消耗は激しくウータイまでの道程はお前の想像を遥かに超えるような過酷さだった。戦闘については俺はまだ良い。打撃で何とかなるからな。問題は後方支援中心のメンバーだ。魔法を使うにはマテリアが必要だからな。アイテムとリミット技でサポートに廻ってもらったが知っての通りアイテムの数もそんなに多くはない。更にあのエリアはステータス異常の攻撃を仕掛けてくるモンスターだらけだ。ストックしていた回復系アイテムはすぐに無くなりバレットに至っては常に何らかのステータス異常に侵されたまま戦闘を余儀なくされていた』
『…あ?んー…、そーいえば、そうだったような…オイコラ、ユフィてめえっ!』

クラウドの言葉に思い出したように、椅子に凭れていたバレットが大きな身体を揺らして立ち上がる。

『うわっ!ちょっ何…タンマ!ゴメンってば』
『お前、あの時オレがどんだけ…!!!』
『まあまあ、バレット。落ち着いて、ね?』

こめかみに青筋を立てながら鬼のような形相でユフィに迫りくる巨体を、エアリスが柔らかな声と掌で抑える。

『クラウド、もうその辺で止めてあげたら?ユフィ、流石に、かわいそう』
『うわーん、エアリス~』

抱き着くユフィの肩を撫でながら咎めるエアリス。
それでもクラウドの視線は動かない。

『いや、駄目だ。こいつには自分がどんなにハタ迷惑な人間か、今のうちにハッキリと自覚させておくべきだ』
『こっ…の~鬼っ!!悪魔っ!!人で無し~っ!!!』
『なんとでも言えばいい。嘘泣きがバレなきゃな』
『!!アンタ、最っ悪!!』
『お前にだけは言われたくないね』
『…っ~~~~!!!』

エアリスの制止の甲斐なく、クラウドの態度は変わらない。
それどころか、お互い意地の張り合いのように、益々激しくなっているような気がする。

『ティファ、お願い。クラウドに、何とか言ってあげて』

そんな彼女から困ったように目線を向けられてドキリとする。

(どうしよう…)

この何ともいえない流れの中、そもそもの発端となった自分が口を出して良いのかどうか。
いつもなら、こんな状況であれば躊躇いなく仲裁に入るはずの自分が、今はどうしていいのか分からずおろおろと視線を彷徨わせるしか出来ない。
さっきクラウドにされた態度が、余計に身体を動かなくさせていた。

(エアリス、ユフィ、ごめんなさい。私───)


『そしてそのウータイで国中引っ掻き回した挙句、嘘の泣き落としで同情を買ったエアリスとティファを檻に閉じ込めて逃げたんだったな』
『っ、それはっ』
『違うのか?』
『……』

クラウドの口からエアリスと私の名前が出た途端、ユフィの口が動かなくなった。
小さな唇を噛み締め、そのまま黙って俯いてしまう。

『…分かったよ。もう文句、言わない』
『賢明だな』

今までの勢いが嘘のように大人しくなったユフィに、当然のようにクラウドが答えた。
そんな彼に寄せた眉を逆立てたエアリスが軽く睨み、それからすぐに俯くユフィを心配する。

『大丈夫?もう、クラウドったら!女の子に対して、ホント、言いすぎなんだから!』
『もういいよ。…悔しいけどさ。アイツの言ってること……分かるから』
『ユフィ…』

しゃがみ込み、支え合う二人のやり取り。
それを一瞥し、クラウドが顔を上げた。

『エアリスとユフィ、当分この二人と行動する。異論はあるか?』

残りのメンバー一人一人を確認するように視線を巡らせながら、今度ははっきりとした声で宣言する。
それに気圧されたように、他の誰からも言葉は出て来ない。
皆それぞれにわだかまりはあるだろうけれど、それでも今はこれが一番治まりのいい方法だと思えた。
もちろん、私自身も……。


『ティファも…良いよな』

不意にクラウドと目が合った。
瞬間、跳ねた心臓の音を聞く。


『……、ええ』

そして、今度はそれを自分から外した。


『ユフィ、大丈夫?』
『ティファ』

クラウドへ背を向けて、ようやく二人の傍に腰を下ろす。


あの碧い瞳を真っ直ぐに見る勇気なんて、今の私には無い。


クラウドが今、どんな顔をしているかなんて……知りたくなかった。



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